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注目トピックス

金属錯体でエネルギー問題解決に挑戦

人工光合成研究の最先端

人工光合成、中でも水の完全分解を実現するためには、高性能な酸素発生触媒と水素発生触媒を開発する必要があります。錯体化学研究室(酒井研究室)の坪ノ内さんと林さんは、それぞれ「高い酸素発生触媒能を有する直鎖状ルテニウム三核錯体」及び「水素発生に必要な電子を複数貯蔵可能な白金錯体」開発に成功しました。この研究成果は「Chemical Communications」誌、「Dalton Transactions」誌に掲載されました。お二人に研究について解説していただきました。

坪ノ内優太・林樹(理学府 化学専攻)

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トピックス一覧

アザインドール5員環の不斉水素化に成功

不斉触媒・PhTRAPルテニウム

鏡像異性体の片側を選択的につくる不斉合成反応には鏡像異性体を識別できる特別な触媒が必要です。分子触媒化学研究室の桑野良一教授・槇田祐輔助教らの研究グループは、以前インドール類の不斉水素化のために開発したPhTRAP-ルテニウム触媒、よりたくさんの窒素原子を持ったアザインドール類の還元反応にも利用できることを発見しました。発見した反応を応用することで、効率的な医薬品の合成が可能になると期待されます。この研究成果は「Angewandte Chemie International Edition」誌に掲載されました。

槇田祐輔(理学研究院 化学部門) | 取材:関 元秀(理学研究院)

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分子レベルで観るイオンと水

気相Coイオンの水和初期過程

気相中に生成した溶媒和金属イオンのクラスターを解析すれば、金属イオン周辺の分子の構造や分子間の相互作用について分子レベルの情報が得られます。赤外分光法により気相中における水和Co+イオンの配位・溶媒和構造を研究し、水和初期過程においてCo+イオンが配位不飽和な構造をとることが明らかになりました。この結果はChemical Physics Letters誌に掲載されました。

古川一輝(理学府 化学専攻)

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常識外れの触媒が地球を救う?

水からの酸素発生を可能にするルテニウム錯体の開発に成功

人工光合成を達成するためには安定で活性の高い酸素発生触媒の開発が壁となっていました。理学府化学専攻の吉田さん・木本さんらの研究グループは、酸素発生には金属イオンを2つ以上含む触媒が必要というこれまでの常識をくつがえし、ルテニウムイオン1つしか金属イオンを持たない錯体が非常によい酸素発生触媒として働くことを発見しました。この研究成果は「Chemistry – An Asian Journal」誌、「Chemical Communications」誌に掲載されました。

吉田将己・木本彩乃(理学府 化学専攻)

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レアメタル不要 鉄が酸化触媒

レアメタルに代わる鉄の可能性
〜アルコールの空気酸化を効率よく触媒する鉄錯体〜

不斉炭素原子を有する第2級アルコールの鏡像異性体の酸化的分割は、これまで高価で埋蔵量が小さいレアメタルを触媒として使う必要がありました。理学研究院化学専攻の國栖さんや小熊さんらの研究グループは、安価で埋蔵量が大きい鉄を中心金属とする錯体が、鏡像異性体の酸化的分割に有用な触媒となる事を初めて見いだしました。医薬品や農薬などに広く使われている光学活性なアルコール類の、より安価な製造法開発などへの応用が期待されます。

小熊卓也・國栖隆(理学府 化学専攻)

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若手科学者賞の受賞に寄せて

文部大臣表彰若手科学者賞の受賞に寄せて

このたび、大学院理学研究院化学部門の松島綾美助教が「平成23年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞されました。そこで松島助教に、受賞につながった研究「ビスフェノールとその受容体の構造活性相関の研究」について説明していただきました。この記事は理学部発行の広報誌「理学部便り vol.9」に掲載されているものと同じ内容です。記事下部のリンクより理学部便り本誌もご覧いただけます。

松島 綾美(理学研究院 化学部門)

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シクロプロペンの新合成法

光学活性なシクロプロペン 新たな合成法の開発に成功

光学活性なシクロプロペンは、反応性が高く、キラルビルディングブロックとして有用な化合物である。理学府化学専攻の上原さんらの研究グループは、以前に開発されたイリジウムサレン錯体を用いる高選択的なシクロプロパンの合成を応用し、不斉四級炭素を含む光学活性なシクロプロペンの新たな合成法の開発に成功した。この反応は、基質と反応剤の適応範囲が従来法に比べて非常に広いことが特徴である。Journal of the American Chemical Society 誌に発表され、本研究の図が 表紙を飾った

安富陽一(理学府 化学専攻)

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イオン液体界面のイオン分布

イミダゾリウム型イオン液体の界面では臭化物イオンが分離

燃料電池などで使われる「イオン液体」を水に溶かし「界面活性剤」として使った場合、従来の界面活性剤とは違いはなんだろうか。理学研究院の松原助教らは、代表的なイオン液体の1つであるイミダゾリウム型イオン液体の界面では、界面活性剤と結合しているはずの臭化物イオンがBF4イオンに押し出されて分離していることを明らかにした。Colloids and Surfaces A誌に発表した。

松原弘樹(理学研究院 化学部門)

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